ホテルマジェスティックサイゴンに宿泊してベトナムに思いを馳せる
「旅行の成否を決めるのはホテルである」と言っても過言ではないほど、ホテル選びは重要です。
今回、私達は「ホテル マジェスティックサイゴン」という5つ星ホテルに泊まりましたが、思いがけずベトナムのことをより深く知るきっかけになりました。
このホテルは単なる立地の良い高級ホテルではありません。サイゴン川のほとりに佇み、この90数年間ベトナムの激動の歩みをじっと見つめてきました。

マジェスティックサイゴンは、フランス植民地時代の1925年に、華僑の実業家によって建てられた、サイゴン(当時の名称)では数少ない近代的ヨーロッパ風ホテルです。

外観はアール・ヌーヴォー調、内観もまるで美術館のような豪奢な内装で、フランス植民地時代の名残りを感じることができる歴史的建造物でもあります。

↑当時の面影が残るロビー。
第二次世界大戦時は、フランス植民地政府から日本政府に貸し出され、「日本ホテル」と改名され進駐した日本軍や政府関係者の宿舎となったこともあります。

1941年頃の写真。

ベトナム戦争時は、ホテルのルーフトップから対岸の2区の戦況がよくわかるということで、西側の軍関係者やジャーナリストの多くが定宿し、ベトナム戦争の情報を各国に送り続けました。

作家の開高健もそのジャーナリストのひとりで、1964年から1965年にかけて朝日新聞社の特派員としてサイゴンに派遣された際には、本館の103号室を宿泊先にしたそうです。今でも写真が飾られています。
1975年のサイゴン陥落後はホテルの名前が変わった時期もありますが、紆余曲折を経て国営企業の傘下に入り、名称も元に戻り、全面改装や隣接の建物を編入し、2007年には政府により5つ星に指定されました。
ホテルの歴史がそのままベトナムの歴史でもあるわけです。

開業から現在に至るまで、王族や各界の著名人が宿泊したことでも知られています。
8階エレベーターホールにフランスのミッテラン元大統領や女優のカトリーヌ・ドヌーヴが飾られていました。秋篠宮文仁親王も利用されたことがあるとか。
そんな歴史のあるホテルとは知らずに、私達は、ロケーションが良いから、人気のホテルだから、というだけで予約をしたのでした。

私達は、本館のコロニアルデラックスリバービューに泊まりました。広々したクラシックなお部屋です。窓からサイゴン川が見渡せます。

ウェルカムフルーツ。
ベトナムにいる間にすっかりドラゴンフルーツにハマり、日本に帰ってきてからもスーパーで買って食べています。

重厚なインテリアのバスルーム。
ついうっかりして、何度もトイレットペーパーを流してしまいました(^_^;)
水圧など何の問題もなく快適に使いました。
ちなみに私はホテルのコップは信用していないので、日本からプラスティックの歯みがき用のコップを持参して使っていました。

バルコニーからの眺め。
下の通りをたくさんのバイクが走り、ライトアップされた公園や建物がとてもきらびやか。
このホテルが北ベトナムのミサイルに被弾したことがあるなんて、信じられません。この平和が続きますように。

ロビーの奥にあるエレベーター。

螺旋階段で上がることもできます。


プールは中庭にあります。水着は持参しましたが、結局入らずじまい。ちょっと残念。プールのそばにスパもありました。

1階には、ケーキやベーカリーショップ、アパレル、ペルシャ絨毯?のお店が。カフェやちょっとしたレストランもありました。

6階のレストランは朝食会場にもなります。サイゴン川が見晴らせるオープンエアでも食べられますが、私達は冷房が効いた室内で食べることに(^_^;)
やっぱりベトナムは暑い!

実は台湾でお腹を壊してから、生野菜や氷などは異国では(特にアジア)食べないことにしています。もっぱら加熱したものをチョイス。

オムレツを焼いてくれます。右はワッフルだったかな。

朝食会場のレストランは、夜はイタリアンレストランになります。メニューに生春巻きがあったのですが、「今日はできない」と言われてしまいました。

ピザがめちゃくちゃ美味しかった!
今回の旅行で一番美味しかったのは、実はこのピザでした。。

ベトナムのビール。美味しい!
夜は涼しいのでルーフトップのテーブルに座りました。夜風が気持ちいい〜

こんなお魚の形をした遊覧船がサイゴン川を行ったり来たりしていました。レストランからの眺め、サイコー!

8階の「M Bar(エムバー)」も人気です。
大勢の人で賑わっていました。

このバーの売りは何と言っても、サイゴン川の夜景。窓側席に陣取って、美しい景色を眺めながら、ホテルのオリジナルカクテルをいただきました。
日本のホテルのバーと違って、値段の心配をしないで楽しめました。

うっとり。
若い頃に戻って彼氏と来たい(誰?)

下を覗き込むと、道路をバイクが爆走。横断歩道を渡るのは命がけな感じです。

バンドの生演奏もあります。
「ホテルカリフォルニア」とかよく知ってる懐かしい曲もやってくれて、楽しかったー
私たち観光客は、ベトナムの光だけ見ているのかな、なんて思うのもマジェスティックに泊まったからかもしれません。
長い年月、このマジェスティックの窓から、その時代その時代のさまざまな人々はどんな気持ちでサイゴン川を眺めていたのでしょう。
サイゴン川の夜景を眺めながら、ここは、「ホーチミン」じゃなくて本当は「サイゴン」なのでは?という不思議な気分になりましたよ。
ノスタルジーだなあ。