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MCI(軽度認知障害)のことを調べてみた

最近、MCI(軽度認知障害という言葉をあちこちで耳にするようになりました。

まだ本格的な認知症になっていない段階だけど、でもちょっと怪しい、いわばグレー判定の認知症らしいです。

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そして、このMCIの段階にあるのかどうかを調べるのがMCIスクリーニング検査で、私たち夫婦はこの検査を受ける事にしたのですが、その前にMCIについていろいろ調べたのでそれをまとめてみたいと思います。

 

 

MCI(軽度認知障害)とは

MCIとは、認知症を完全に発症する前の段階で、いわば「認知症予備軍」のことを言います。

厚労省の発表によれば、MCIの人は全国に約400万人いるとされています。物忘れ症状が出るものの、認知症には至らない、認知症と正常との中間の状態です。

MCIの時期は、記憶障害など一部の認知機能に低下が認められていますが、食事や入浴、着替えといった基本的な日常生活はおおむね問題なくこなせる、健常(特別な異常がなく健康な状態)と認知症の間のグレーゾーンの状態です。

しかし、そのまま認知機能の低下が続けば、認知症に移行する可能性があるとされており、この時期に適切な対応をとることがとても重要です。

MCIになるとどうなるの?

MCIは、自立した生活をおくることができます。認知機能の低下が限定的にあらわれますが、日常生活は問題なく送れ、仕事もできます。

記憶障害が目立つ健忘型の場合、認知症レベルほど目立つわけではないですが、もの忘れにより家事や仕事でちょっとしたミスをするなど、本人も周囲の家族も違和感を覚えるようになっています。ただし、食事や入浴、着替えといった基本的な日常生活動作は問題なくこなせます。

また買い物や家事といったやや複雑な日常生活もこなすことができるため、自立した生活がおくれる状態です。認知症の場合はこれらの生活動作の多くが障害を受け、支援が必要になる点で大きく異なっています。

MCIでは、記憶障害は目立たなくとも、それ以外の認知機能の低下(言語障害、意欲障害、実行機能障害など)が現れることがあります。認知症の診断基準には当てはまらない程度の認知機能の低下がみられる場合に、MCIと診断されることになります。


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MCIって治るの?

認知症は治らない」とよく言われますが、その前段階であるMCIのレベルならば、専門家のアドバイスを受けて生活習慣や栄養の改善などを行うことで、認知症発症を防いだり、遅らせたりすることが可能です。

認知症と違い、MCIの場合は健常レベルに戻ることがありますので、早期に発見し、早期に対応することが必要です。

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一度MCIと診断された後に認知機能が正常な状態へと回復する確率は16~41%ほどといわれています。もちろん、回復するためには適切な対応や取組みが必要ですが。。

MCIを早期に発見するには?

自分や自分の家族のMCI(軽度認知障害)に気付くのは、本人や身近な人が最初かもしれません。「少し変わってきたような気がする。」「昨年と比べると様子が違うかな?」と感じる違和感、小さな兆候が、進行しているかどうかがポイントだそうです。

心配な場合は、以下のチェックリストを参考に、気になる場合には医師に相談してみましょう。

<MCI早期発見チェックリスト>
・以前と比べて、最近の出来事をすっぽり忘れることが増えた
・最近料理の味が変わった(しょっぱい、味付けがされていない等)
・物やゴミが片付けられず部屋が散らかってきた
・夏のクチナシや秋のキンモクセイの香りが分からなくなった
・洋服の選び方がちぐはぐ(夏なのにコートを着る、一日中パジャマで過ごす等)
・身だしなみを気にしなくなった、化粧をしなくなった
・人との交流を避け、家に閉じこもることが多くなってきた
・気分のムラが大きくなり、感情的になってきた

MCIに気付ければ、予防によって健常に戻る可能性があります。「もの忘れくらい、よくあることだ」と見逃さず、一度しっかり向き合ってみてください。

もしMCIかも?と気になったら、思い悩まずに病院で検査を受けてみてはどうでしょう。

MCIを見つける検査とは?

MCIは問診や検査で見つけることができます。気になっている人は、「もの忘れ外来」に行って、問診から始めてもらうのがよいでしょう。

「もの忘れ外来」の診察では、主に問診をしますが、認知症でない” ことを調べるために、診断の補助として以下の検査をすることがあります。医師の問診や診断補助の検査によって、MCIの診断基準に則り診断されます。

(1)問診

・日本語版 Montreal Cognitive Assessment(MoCA-J)
ものごとを計画し、順序だてて実行する遂行機能を調べたり、図形を模写したり、動物の名前を答えさせたりする簡単なテストで、MCIの検査として開発されました。
・改定 長谷川式認知症簡易評価スケール(HDS-R)
国内でよく使われている簡易な認知機能テスト。簡単な質問に答え、その回答内容によって認知機能の低下度を判断します。
・Mini-Mental State Examination(MMSE)
長谷川式と同様に簡単な質問に答え、認知機能を評価する国際的に使用されている検査です。長谷川式よりも質問項目が少し多め。
・ウェクスラー式記憶検査 Wecheler Memory Scale-Reviced(WMS-R)
言語や図形などを使った問題で、記憶のさまざまな面を評価するテスト形式の検査です。国際的に最もよく利用されている総合的な記憶検査。

(2)血液検査

・一般血液検査
ビタミンB12葉酸の欠乏による認知機能低下ではないか、また、その他の病気の有無を調べるための通常の血液検査。
・MCIスクリーニング検査
アルツハイマー認知症の原因物質の排出されやすさを見る、MCIのリスクを調べる血液検査。
・APOE遺伝子検査
アルツハイマー認知症の発症のしやすさに関連する遺伝子型を調べる血液検査。(遺伝子型は生涯変化しないため、一度受ければ良い検査です。)

(3)画像検査

MRI(磁気共鳴画像診断装置)・CT(コンピュータ断層撮影)などの脳画像検査で脳の萎縮を確認する方法もあります。認知症は海馬の萎縮が特徴的です。老化とともに脳全体の萎縮が認められますが、記憶障害の程度とは必ずしも一致しません。


私自身は、まだ「もの忘れ外来」に行くほどではないけど MCIになるリスクがどれくらいなのか知りたかったので、お手軽にできる「MCIスクリーニング検査」を健康診断感覚で受診してみることにしました。この検査を行っている病院は意外と身近にあります。 

MCIスクリーニング検査を実施している病院はこちらから検索できます。

www.search-mci.com